2009年8月24日月曜日

カスタムテーブル 2

8月も終わりに近づき、こないだまでの猛暑を思うとすっかり涼しく、過ごし易くなってきた今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?夏ももう終わりです。これから夕日が綺麗に見える時期になります。

テーブル製作のご報告です。

テーブル自体はもう、とっくに完成して納品まで済んでますので、「作るのおせ~な~」などと思われた方はあしからず・・・レポートが遅いだけです。

脚部の材料を製材していく「木取り」という作業です。大きな板状の材料から、木目や木質 を見ながらどの部分を、どの部材で使用するかを検討し、切り分けて部材を削りだしていきます。
今回使用する材料はチーク材です。東南アジアで産出され、独特の香りと油分があり、虫食いや腐れなどに強いし、硬い割には加工しやすく、収縮や狂いが少ないという、家具用材としては文句ない超優良材です。めったに手にかける機会はありません、貴重な経験です。

逐一、作業工程を説明していくとなが~くなりますし、専門用語の羅列も読んでいて、眠たくなる人が続出しそうなので、大体のところで端折っていきます。
上の写真は、部材の厚みをそろえてから、なんとなく脚の形を荒く切り出した上で、なんとなくの脚の形を、きっちりと図面どうりの脚の形状に成形しているところです。失敗は許されません・・・緊張です。

手鋸を使って、機械で刻めなかった部分を加工しています。複雑なつくりのものは、必然的に手道具に頼る場合が多くなっていきますので、家具職人のレベルは道具の量でも決まると、ひそかに思っているのですが・・・道具がなければ仕事ができませんから。

各部材の、おおよその格好がついたら、部材同士を組上げていきます。組上げてから加工するところと、組上げる前に加工するところを見極めながら進めていきます。この見極めに失敗すると大変なことになります。本当に。どんな風にとは説明しづらいのですが、ダサくて不細工な時間のかかっただけの代物になってしまいます。
自分は師匠から常に“早くて綺麗な仕事”をすることを叩き込まれていますから、これをミスると相当ヘコみます。
クランプ(締め具)でテンションをかけて圧着させています。脚のフォルムがだんだんと形になってきます。
組上げてから成形する部分を、ノミで削っていきます。こういう作業が一番楽しいです、あなたもやってみませんか?
組みあがった脚の、全体のフォルムを見ながら細かいところのディティールを、削って修正していきます。使っています道具は「南京鉋(ナンキンガンナ)」といいます。ここまで形作るのにも、既に何十種類もの手道具を使用しています。用途によってたくさんの手道具があります、いつかブログで道具の紹介もしてみたいと思います。
納得いくまで削り上げて、最終形の形にします。満足のいく、イメージどおりの脚に仕上がりました。
次にスポーク部分を丸く成型していきます。角材を鉋で丸く削るにはちょっとしたコツがあります。鉋も削る面が丸くなったものを使用します。
続きは次回です。

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2 件のコメント:

  1. 私です。もう忘れた?2009年8月25日 9:09

    良い仕事っぷりですね。さすがイケメン職人!完成した写真見るの楽しみです。

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  2. 誰?忘れた・・・。そして、イケメン職人では御座いません。私はただの家具職人です。

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